【篠ノ井校】1学期中間テストの解き方:中2数学

問題1

偶数と偶数の和が偶数になることを、下のように説明したが、この説明では不十分である。
その理由を答えなさい。

\[mを整数とすると、偶数は2mと表される。\] \[このとき、偶数と偶数の和は\]\[2m+2m=4m=2\times2m\] \[2mは整数だから、2\times2mは偶数である。\] \[したがって、偶数と偶数の和は偶数である。\]

はい。文字を使った証明ですね。
見たくもないよね…。
でも、やんないといけないね。

問題に「説明としては不十分」って書いてあるから
不十分なところがあるはず。

りつきくん、見つけてみよう!

………………………………うーん。

\(偶数は2の倍数だから…\)
\(2mっていうのは正しいよね。\)

\(偶数+偶数だから…\)
\(2m+2m=4mって計算もあってるよね…\)

そよ先生、I can’t solve this problem!

OK!

\(2m+2m=4mってところよく見てみて!\)

りつきくん、なんか違和感ない?

あっ!

\(2m+2mって。\)
\(まったく同じ偶数を足してるってことか!\)

これだと同じ偶数を足してるってことかな?
4+4みたいに。
じゃあ、問題には合わないよね。

そういうこと。

今回は
「どんな偶数とどんな偶数でも足したら、偶数になる」
を説明したいわけだよね。

だから、数字の違う偶数が2つ必要になるよ。

\(ひとつは2mでいいよね。\)

りつきくん、もう一つの偶数を表すと?

はーい。

\(こういうときは…\)
\(だいたい2mと2n使ってる気がするな。\)

\(なら、もうひとつは2nでいいんじゃない?\)

You got it!

ポイントは

数字が異なる2つだったら、文字も2つ使う。
数字が異なる3つだったら、文字も3つ使う。

そこを覚えておこう!

では、りつきくん、問題文を直してみよう!

Say no more!

\(ひとつは2mでいいよね。\)
\(もうひとつは\colorbox{pink}{2n}を使ってっと。\)
\[m,\colorbox{pink}{n}を整数とすると\]\[\colorbox{pink}{2つの}偶数は2m,\colorbox{pink}{2n}と表される。\] \[このとき偶数と偶数の和は\] \[2m\colorbox{pink}{+2n}=\colorbox{pink}{2(m+n)}\] \[\colorbox{pink}{m+n}は整数なので\]\[\colorbox{pink}{2(m+n)}もまた偶数である。\]
\[よって、偶数と偶数の和は偶数になる。\]

て感じかな。そよ先生!

Awesome!

いいね。
では、答えをしっかり書こう。

では、なぜ説明が不十分なんでしょう?

おっけー!

最初の説明だと、同じ偶数の場合しか成り立つことを説明できてないから。

ってのが答えだね。

すばらしい!!

あとは補足するね。

\(【m+nは整数】のところは\)
\(実際に数字を入れるとわかりやすいよ。\)

\(例えば、4と9足したら13で整数。\)
\(ここはどんな数字入れてもそうなるよ。\)

\(【2(m+n)も偶数】は2に整数かけたら\)
\(絶対、偶数になるから\)

\(ちなみに0は整数でもあり偶数でもあるよ。\)
\(また、奇数は偶数に1足した数って\)
\(考えればいいから【2m+1】って考えれるよ。\)

どんな場合でも成り立つことは文字でしかできないから。
しっかりできるようにしておこう!

問題2

連続する2つの偶数の和は偶数になる。
その理由を文字式を使って説明しなさい。

うわっ。でた!
すごいよくわかんないやつ…
見た瞬間終わるやつ…

さっきの問題に似てるよね。
だから、解答はまねてけばなんとかなるって考え方でOK。

似てるだけだからね。
りつきくん、違ってるところはどこでしょう?

文章を読むと…
【偶数と偶数の和は偶数】と【連続する2つの偶数の和は偶数】ってなってる
ね。

\(偶数は2つだから…\)
\(さっきみたいに2mと2nを使みよう。\)

\(例えば、m=3,n=5だとすると…\)
\(2m=2\times3=6で、2n=2\times5=10になる。\)

うーん。
6のあとの偶数は8だから連続してないな…。
これだとダメなのかな?

Sharp thinking!

連続する整数・偶数・奇数のときは文字はひとつで考えないと
かなり難しくなっちゃうよ。

\(とりあえず偶数だから…\)
\(ひとつは2mでいいはずだよね。\)

\(連続する偶数って…\)
\(2,4,6,8,10…てことだよね。\)
\(この数字の並びってなんか規則的になってない?\)

うーん。

あ!前の数字に2を足すと次の数字になってる。

\(2+2=4,4+2=6,6+2=8,8+2=10\)

\(じゃあ、偶数が2mで表されてるなら\)
\(+2したらいいんじゃない…\)
\(すると…\)
\(連続する2つの偶数は\bbox[pink,2px]{2m,2m+2}じゃない?\)

Keen insight!

いい感じ!

では、この連続する2つの偶数を足して、偶数だって表してみよう!

OK!やればできる!

\(2m+(2m+2)\)
カッコを外して
\(=2m+2m+2\)
文字は計算できるから
\(=4m+2\)

できた!

So close!

いいとこまできてる!
でも、もう一息。

\(偶数って\bbox[pink,2px]{2\times整数}ってなってないといけない。\)
\(でも、4m+2だとそうなっていないよね。\)

りつきくん、どうすればいいかな?

そうだなぁ…。

\(4m+2を2\times整数だから\)
とりあえず…
\(2(整数)だから、\bbox[pink, 2px]{2(2m+1)}じゃない?\)
これのカッコを外すと
\(4m+2\)
戻った!これでOKじゃん!

できた!

Exactly!

すばらしい!

\(2つの偶数が連続しているってことは…\)
\(\bbox[pink,2px]{2ずつ増えてる}って規則があるよね。\)

\(だから、ひとつを表せば\)
\(その文字でもうひとつも表せるよ。\)

\(でも、偶数ならなんでもいいなら\)
\(規則はないよね。\)
\(こういう時は文字を2つ使わないと\)
\(2つの偶数は表せないよ。\)

ここはポイントだから、しっかり理解しておいてね。
りつきくん、最後に最初っから説明してみよう!

Of course!
おまかせあれ!

\(mを整数とすると\)
\(連続する2つの偶数は、2m,2m+2と表される。\)
\(この連続する2つの偶数の和は\)
\(2m+(2m+2)\)
\(=4m+2\)
\(=2(2m+1)\)
\((2m+1)は整数なので\)
\(2(2m+1)も整数である。\)
\(よって、連続する2つの偶数の和は偶数になる。\)

これでいいよね?

Amazing!

すばらしい!

この単元のポイント

①偶数・奇数の表し方の理解
②説明の書き方の理解
③いろいろなパターンで数をこなす

かな。

とりあえず忘れてしまう前に手を動かしましょう!

ITTO個別指導学院長野では、こんな感じで授業を進めていくよ。
お話しながら、解答をしっかり導けるように過程を大事にしています。

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