中学受験の解き方【長野市立長野中学校】

長野市立長野中学校の適性検査の解き方を一緒に考えてみよう!

【問題】みどりさんたちは、社会見学でリサイクルの工場に行き、じ石の力で金ぞくを運ぶクレーンを見ました。
下の会話はそのときのみどりさんとゆたかさんとまなぶさんと先生の会話です。各問いに答えなさい。

みどりさん:どうして、じ石の力でくっついていた金ぞくを決まったところで落とすことができるのですか?

先  生 :あのクレーンに使われているじ石は電じ石と言ってという性質があるので、くっつけていた金ぞくを落とすことができるのです。

ゆたかさん:そんな便利なじ石があるのですね。それにしても、あんなにたくさんの金ぞくを持ち上げるなんて強力ですね。電流の大きさと電じ石の力の大きさになにか関係があるのでしょうか?

まなぶさん:それなら、かん電池と電じ石を使って実験をしてみましょう。

(1)みどりさんは、かん電池の数を変えたときの電じ石の力の変化を調べることにしました。下のA~Eはみどりさんが電じ石の力の変化を調べたときの回路です。結果1はそのときに電じ石が持ち上げたクリップの重さと検流計の針のふれた向きを表しています。
次の①~②の各問いに答えなさい。

結果1

回路ABCDE
持ち上げたグリップの重さ(g)70189
検流計の針のふれた向きふれない

①回路Dのときの、持ち上げたグリップの重さを、検流計の針のふれた向きをとして、最も適切な組み合わせを次のあ~きから1つ選び、記号を書きなさい。

09918183636
ふれない

さて、やっと問題出てきたね。
適性検査は問題文が長いことが多いから。しっかり読めるようにするクセ付けしておこう。
問題読まないで解こうとしても答え合わないからね。ここポイント。

の「持ち上げたクリップの重さ」との「検流計の針のふれた向き」を考えなければいけないね。

まずはの「持ち上げたグリップの重さ」から考えよう!
会話中のゆたかさんが、[電じ石の力の大きさと電流の大きさには何か関係があるのでしょうか。]って言ってるね。

さて、みおんさんどう思う?

うーん。
ゆたかさんがそういってるんだから何か関係あるんじゃない?
図にもかん電池が1個のものと2個のものがあるし。

すばらしい!目のつけどころがいいね!

そう。関係ないことはわざわざ問題にしないから。
問題つくるほうもなるべく楽してつくりたいからね。

かん電池が2個あるものが4つあるね。
BとCは同じ仲間のつなぎかた、DとEは同じ仲間のつなぎかたに見えるね。

さあ、みおんさん。
この2つのつなぎ方の名前を教えてくれる?

はーい。

線が1本でつながっているBとCは直列つなぎ。
線が2本でつながっているDとEは並列つなぎ。

あ!しゃべってるうちに答えわかっちゃった。

問題はDを答えるから、かん電池の数が同じでつなぎ方が同じEと電流の大きさは一緒だよね。
かん電池の向きが違うから電流は逆になりそうな気がするな。

うーん!
いうことなし!その通り!

適性検査は問題良く見ていけば解ける問題も多いよ。
そこは頭に置きながら進めていくとスムーズにいくよ!

みおんさん。答えをどうぞ!

OK!

Eと持ち上げたクリップの重さは同じなので9g。
電流の流れる向きは逆になるから右だよね。

だからは9g、は右。
あとは問題しっかり確認して、答えは「い」です。

Good Work!そのとおり!

ちなみにBは2個のかん電池のプラスがけんかしちゃうから電流は流れないよ。
だから検流計の針もふれないんだね。

かん電池も順序よく並んでいないとうまくはたらかないよ。
チームワークって大切だね!

②結果1からXに入る電じ石の性質を「電流」という言葉を使って書きなさい。

さあ次だね。

問題には【くっつけていた金ぞくを落とす】っていう風に書いてあるね。
ということは、みおんさん、ここから何が読み取れますか?

えーーーーーっと。

あ!金ぞくを落とすってことは、じ石じゃなくなるってことなんじゃない?

うん。絶対そうだ!

そう!その通り!

これで結果1を見てみよう。
Bだけクリップがくっついていないよ。
だからこれはじ石になっていないってことだね。
さらに、これは検流計がふれないってあるよね?

これってみおんさんどういうこと?
さっきちょっと話しちゃったけど、しっかり聞いてた?

検流計の針は、電流が流れているときにふれるものだよね。
そうすると【ふれていない=電流が流れていない】ってことなんじゃない。
こんな感じだったような気がする。

ということは電流が流れないとじ石にならないんじゃないの?
だからクリップをくっつけたり、落としたりできるんだと思います!

おおっ!ほぼ完ぺき!

では、みおんさん、問題文に合うように答えてみよう!

はい!

この文章だから…

★電流が流れているときだけじ石になる

でいいと思います。

すばらしい!!

電じ石の性質を知っていれば知識で解ける問題だけど、問題文しっかり読めばできるところはかなり多いからね。

分からなくても問題を読んでチャレンジしてみるのが大事だよ!

(2)みどりさんは、もっと電じ石の力を大きくしたいと考えて、かん電池を3つ使って実験をしてみることにしました。
下のあ~うはそのときの回路です。電じ石の力が強いと考えられる順番に番号を書きなさい。

えっ?
かん電池の数が3つになってるよ…
こんなの知らない…

先生、どうしたらいい?

大丈夫!
かん電池の数は2個でも3個でも考え方は同じ!
さっきのかん電池の数が2個を振り返りましょう。

さっきみおんさんもかん電池のつなぎ方を言ってくれたけど、ポイントはここ。
ポイントはかん電池のつなぎ方が電じ石の力の強さを決めるということ。

そうか!
CとDはかん電池は2個でつなぎ方がCは直列つなぎでDは並列つなぎ。
だから、ここを比べてみると…クリップを持ち上げた重さがCの直列つなぎのほうが重い。

つまり、並列つなぎより直列つなぎのほうが電じ石の力が強くなるってことだね。

問題をいい感じに見つめられているね。すばらしい!
みおんさんが言ってくれたことをまとめるとこんな感じかな。

じゃ、かん電池の数が3つでも同じだね!
直列につなぐと電じ石の力が強くなって、並列につなぐと電じ石の力が弱くなる。
両方のつなぎ方でつないでいるものは、その間って感じがするよ。


先生、あってる?

うん。OKだね!
では、今のもまとめてみたよ。

最後にしっかり答え出さないと点数にならないから

★答えは【い→う→あ】です。 

おっ!言われなくてもできるようになってきましたね。
ちゃんと答えまで書いて得点になるからね。

では次の問題にすすみましょう。

みどりさんたちは、かん電池の数を増やすほかに電じ石の力を大きくする方法はないか考え、コイルの巻き数に着目しました。そこで、100回巻きと200回巻きのコイルを準備して3人で順番に実験を行ったところ、結果2のようにばらつきが出てしまいました。

結果2:コイルの巻き数と電じ石についたクリップの重さ

100回巻200回巻
みどりさん18g28g
まなぶさん5g13g
ゆたかさん7g12g

みどりさんたちは、実験結果にばらつきが出てしまったのは実験のやり方に原因があるのではないかと考えました。
そこで、みどりさんたちは実験のやり方を振り返ってみました。

みどりさん:それぞれどのように実験を行ったのか、振り返ってみましょう。

【振り返り】

まなぶさん:使用した実験器具は全て同じなので、実験器具が結果のばらつきの原因と考えにくいですね。そうなるとどのような原因があるのでしょうか。

ゆたかさん:もう一度実験してみましょう。

(3)黄色の部分について、実験結果のばらつきの原因として考えられることを【振り返り】の内容をもとにして2つ書きなさい。

さあ、最後の問題です。

実験は行ってることの違いの発見が答えへの近道!
【振り返り】を見て、3人それぞれほかの子と違うこと、3人とも同じことを書いてみよう!
回路・コイルを近づけた場所・コイルの近づけ方がかいてあるからね。

さあ、みおんさんやってみよう!

はい。
回路は、かん電池の数がちがうだけかな。つなぎ方は同じだし。
コイルを近づけた場所は、両側か片側かがちがう。
コイルの近づけ方は、みんな同じことが書いてあるよ。

ちがうところを分かりやすく表してみたよ。

みどりさんまなぶさんゆたかさん
かん電池の数2コ2コ1コ
コイルを近づけた場所両側片側両側

すごく見やすいね!
表とか図にすると書いてるときに自分で確認もできるし、見返すときも時間かからずにできるから最高だね!

あとはみおんさん、これを文字にしてみると答えになりそうだね!

はい!答えは2つ書くことって書いてあるから2つ書かないといけないね

★かん電池の数が違うことと、電じ石をクリップに近づける場所(方法)が違うこと。

これが答えです!

Awesome!すごいね!

適性検査は文章を書くことも多いから、そこも一緒に練習しておこうね。

練習していないことはなかなか本番ではできないからね。

では、解き方はここまで。
また、お会いできるのを楽しみにしています!

  • 文章がかなり多いから、じっくり手を動かしながら、書いて内容を整理しよう!
  • 知識が少なくても解けるものも多いからあきらめずに解こう!
  • 文章を図や表に整理する練習をしておこう!
  • 文章の中で行っている実験などを比べて、ほか違うところにヒントがあるよ!
  • ちょっと難しいなと思ったらITTO個別指導学院に頼ろう!

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